13年勤めた会社を辞めた。辞めるきっかけとなった出来事と感情。

独立して6年の美容室経営者が書く

美容師ブログ

『このままではどんどん流れ作業化してしまう…』

『自分のやりたい美容師とは違う…』

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美容師として、プレイヤーとしてノリにのっている頃。

今から10年程前の自分。

自分がフリーに入客すれば必ずリターンしてもらえる、そんな自信に満ち溢れていた。

実際に、個人の数字は毎月のように伸びて給料も上がっていった。

時代も味方してくれていたからだと思うけど、

いつしか年齢の倍くらいの給料がもらえるようになった。

来る日も来る日もお客様を掛け持つ日々。

2人掛け持ちならヒマ。

3人4人掛け持ち当たり前。

全くの同時間に5名様が同時来店された時はどう進めていけばこの場面を乗り越えられるか、

流石に迷ったのを覚えている。

毎日の僕の思考回路は決まっている。

とにかく日々のお客様をこなす日々。

カットを短時間で済ませ、アシスタントへのバトンタッチも不十分な状態で次のお客様のもとへ。

軽く挨拶もそこそこにすぐにカット。

丁寧なカウンセリングとは程遠い。

自分目当てのお客様がたくさん来店してくれるのはとても嬉しい。

美容師として必要とされているから忙しいんだと。

それはわかっていた。

毎日充実した日々…

でも…

その頃から僕の中にもう一つの感情が生まれているのを感じていた。

自分がその感情に気が付かない訳はない。

なんともモヤモヤするこの気持ち。

忙しくなればなるほど自分自身お客様に接する時間が短くなっていく。

最初と最後ちょこっと挨拶してあとは任せっきり。

カラーチェックはもとより、パーマのチェックすらしない。

イヤ、出来ない日々が続いた。

自分のキャパが多くのお客様の対応に追いついていなかったのだ。

僕はもともとひとつひとつのことを追求して突き詰めていくタイプの性格。

だんだんと流れ作業化している自分のサロンワークにストレスを感じてくるようになった。

担当がストレスを抱えた状態で接客されたお客様が、またリピートしてくれるほど甘い美容業界ではない。

ストレスの影響は徐々に、でも確実に表れた。

しばらくすると売上はピークから一段落ちた。

それを機にひとりひとりのお客様と真摯に向き合いたいと強く思うようになった。

そして、そんな美容室をつくりたいと思うようになった。

絶対に流れ作業にはならない美容室。

スタイリストだけでなくアシスタントもお客様にメインで携わる事のできる美容室。

癒しの空間を提供できる美容室。

働いていて楽しいと思える美容室。

そんな美容室を目指して。

考え始めてから約1年。

行動に移し始めてからは約4ヶ月。

勤続年数13年。

僕は長年勤めた会社を辞めた。

それから

紆余曲折。

波瀾万丈。

独立してもうすぐ7年。

精神の落ち着く日などあっただろうか？

寝ても覚めても会社の事が頭の中にある。

365日毎日毎日。

1日たりとも考えなかった事はない。

でもわかっている。

会社を経営するとはそういう事だと。

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イヤ、本当はわかってなどいなかった。

だんだんとわかってきたのだ。

最初は経営者のケの字もないプレイングオーナー。

オープン以来ずっとプレイヤーをフルにやってきた。

週6でサロンワーク。

空いた時間に事務仕事。

そしてほんの少しの経営の勉強。

熱い想いさえあれば理想の美容室が創れると思っていた7年前からの習慣。

熱い想いだけで突っ走ってきた。

そんな毎日でもうすぐ7年目に突入する。

アヤラも3店舗になった。

そして、考え始めた事もある。

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そろそろ経営者の日をつくろうかな。

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今の状況のままでもやってやれない事はない。

今現在できているんだから。

でも、今現在できているレベルでは全然足りないと思うから。

サロンワークで1日終わってしまう事もある。

毎日これでは会社は成長しない。

いろいろなところに目が届かない。

週に1日からでいい。

そろそろ経営者の日をつくろう。

スタッフの為。

スタッフの家族の為にも。