【売上100万円の壁】悩み続け、そして気付いた。彼のサクセスストーリー。

愛される美容室経営

市川/東船橋アヤラ小山田絢一

1人の新規のお客様がご来店下さった。

年齢は、50代前半、子育てがひと段落し、自分の事に時間とお金を費やす事が出来るようになる世代だ。

100万円の売上を目指すJr.スタイリストがタイミング的に手が空いていたこともあり、新規のお客様に入客する事になった。

彼は技術的にはいいものを持っている。

そしてその日、彼は誠心誠意、自分の持ってるチカラを最大限に発揮できた。

手応えはある。

カットの技術には自信もある。

やるだけの事はやった。

そして1ヶ月後、

想いが通じたのだろう。

前回新規で入客させて頂いたお客様からご指名でご予約を頂けた。

『やった！』

『よし、今回も頑張るぞ！』

当日、店内は混雑していた。

他にも指名のお客様を担当していたため、少しお待たせしてしまう場面もあったが

彼は自分の技術を出し切り、一生懸命カットした。

仕上がりはご満足頂けたはず。

次回提案も完璧に行った。

次回予約は頂けなかったが、また予約の電話があるだろう。

確信に近い、自信があった。

しかし現実は。。。

その日から2ヶ月が経とうとしてる頃、ふと思った。

『2回目にご指名頂いた、あのお客様、そういえば来てないな』

慌ててDMを書く。

しかし、もうすでに遅かった。

1ヶ月周期のお客様はすでに他の美容室に行ってしまっているはずだから。

【失客】

その言葉が頭をよぎった。

どうしてだろう

失客してしまった事に、くよくよしていても何も成長しない。

今後同じ失客を繰り返さない為には、

なぜ、3回目のご来店が無かったのか、分析しなければならない。

同じ事を繰り返してしまっていては、

良くて現状維持、結末は衰退だからだ。

実は彼は悩んでいた。

こういう事がもう何度も起きているからだ。

2回目のご来店はある。

だけど3回目に繋がらない。

当時のフロア状況を思い出してみた。

すると、ひとつの共通点が思い浮かんだ。

今までのどれもが、

1回目のご来店時は手が空いていたこともあり、最初から最後まで全部自分で担当できた。

基本的に空いているスタイリストがフリーに入客出来るというシステムだからだ。

2回目のご来店はご指名を頂く関係上、お客様とスタイリスト双方の都合が上手くマッチングしないと、完全に手が空いているということはない。

大抵は掛け持ちで担当する事になる。

運良く2回目も全部自分で担当出来た場合、ほとんど3回目4回目と、ご来店して頂いている。

まだ信頼が薄い時に掛け持ち担当する事により大幅に失客率があがっていたのだ。

乗り越えなくてはならない壁

彼は売上100万円越えを狙っている。

個人差はあるだろうが、指名売上70万円まではほぼ、自分1人で対応できる。

ノーヘルプ、アシスタントは使わないでできるレベルという事だ。

実際にお一人様サロンの全国平均売上は70万だそうだ。

もちろん、もっとすごい人はたくさんいる。

平均値で考えると、売上100万円越えを目指すという事は、どこかで必ずアシスタントの力を借りなくてはならない事になる。

【100万円の壁】はここにある。

自分だけがすぐれた技術を持っていてもダメなのだ。

チームでサロンワークしている以上、

自分が大事にしている事をみんなで共有できていないようでは、

自分以外のスタッフが携わった時ギャップが生まれてしまう。

だから

自分の想いをみんなに伝える努力をしていかなくてはならない。

それが近道だよ。

売上200万への道

それ以来彼は、自分の技術を向上するのと同時に後輩教育に力を入れるようになった。

自分の練習はもちろんだが、後輩のレベルを上げる事が自分の成長にも繋がると気づいたからだ。

自分はカラーを10分で塗れる。

そうしたらヘルプに入ってくれる後輩君も10分で塗れなきゃね。

いい塗り方教えてあげよう。

自分はシャンプーでこだわりがある。

いつも気持ちいいと言ってもらえる部分だよ。

それを後輩君にも教えてあげよう。

自分はカウンセリングでこういうところをおさえてお話しするんだよ。

それを後輩君にも教えてあげれば、ヘルプを頼んだ時にもっとお客様に安心してもらえるよね。

彼は変わった。

すると、みるみる結果がでた。

100万円の壁なんてあっさりと超えた。

生き生きとしていて見ていても気持ちがいい。

勢いも、チカラも、魅力もある。

今度の12月は200万円、狙えるかもね。

今の彼なら大丈夫。

もう立派なトップスタイリストだ。

さぁ！

ガンバろっ！！